THINK2016.11.16

500年後も残る、プラチナプリント写真をご存知ですか?アートを企業に生かすシリーズ#1 プラチナプリントの世界

上坂 真人

株式会社アマナ
執行役員

 

デジタル化が進み、動画も簡単に撮影出来る時代になったとはいえ、誰にでも、永遠に残したい瞬間、飾り続けたい写真、共有したい一瞬の表情、色褪せてほしくない写真があるはずです。

例えば企業の場合、それは創業者や第一号店の写真だったり、成功の瞬間だったり、商品そのものだったり、喜ぶ顧客の表情かもしれません。

…でも、「写真は劣化する」とお思いでしょう?
いいえ、アートの世界には、500年も耐久性のある写真現像技術があります。

 

500年先も残る、プラチナプリントとは

プラチナプリントは、写真表現への飽くなき追求が生んだ世界最高峰の写真現像技術で、1870年代にイギリスで生まれました。科学的に安定性の高い金属であるプラチナを使用し、そのプリントは500年以上、美しい状態で保たれると実証されているのです。まさに「瞬間を、永遠に」閉じ込める稀少なプリントといえます。

▼ プラチナプリント 作業風景

 

また耐久性にとどまらず、プラチナプリントはその階調表現の豊かさに定評があり、黒から白に至るグレーの調子(階調)は、ほとんど無限といってよいほどです。これにより、通常のプリントでは黒いベタにしか見えない部分にも、質感や立体感が再現できるのです。

こうした点が、アートフォトグラファーにとって垂涎の的となっており、プラチナプリント作品は、たいへん高価な値段で流通しています。

 

▼ ハーバート・ポンティング「キャプテン スコット アンタクティック エクスペディション 1910‐1913」


 

▼ エリオット・アーウィット「サンタモニカ、カリフォルニア1955」


企業とプラチナプリント

このアートフォトにおける最高峰のプリント技術は、"企業のメッセージを、美しいイメージに乗せて500年残すことが可能な手段"でもあります。まだ数は少ないですが、実際に活用されている企業があるのでご紹介します。

例えば、スコッチウイスキーメーカーのマッカラン社は、1000部限定ボトルに、アルバートワトソン作品によるラベルと、プラチナプリント10点のポートフォリオとをセットで販売しています。

▼ amanasalto Webサイト Making the Platinum Print より

アマナサルトのWebサイトでも公開している「プラチナプリントのメイキング」動画では、プラチナプリントの世界がたいへんよく表現されています。



 
 

また、日本企業もあります。

リーバイスで知られるリーバイ・ストラウス ジャパンは、ヴィンテージジーンズを撮り下ろしてプラチナプリントで現像し店頭に展示をしたり、時計で有名なセイコーウオッチでは、写真家 野村佐紀子さんが"セイコーが誇る匠たち"を撮りおろし、プラチナプリントして額装。世界の商談会で展示をしました。

ともに、企業が誇り歴史に残すべき人と商品を、永遠に記録するためにプラチナプリントを活用しています。

このように、写真を美しいイメージに乗せて500年残す事が可能なプラチナプリントは、企業の大切な記録写真や周年事業として、顧客への特別な撮影サービスとして、さらに、ブランドの世界観を演出するスペシャルブックフォリオとしてなど、さまざまな活用の可能性が考えられます。
 

プラチナプリントを見る貴重な機会

「そんなプラチナプリントを見てみたい!」
と思っても、実物が展示される機会はなかなかありません。

また、プラチナプリントの制作は、プラチナを使った化合物を紙に塗布する工程から始まるため、デジタルメディアどころか、通常の印刷物でもその素晴らしさを表現することが難しいのです。

そこで、このたびIMA galleryにて、写真表現の最高峰と称されるプラチナプリント技法を用いた展覧会「瞬間を、永遠に」を開催することにしました。

本展覧会でのプラチナプリントは、国内外の写真家からの信頼を獲得しているアマナサルトが制作。ハーバート・ポンティング、エリオット・アーウィット、森山大道ら、さまざまなアーティストによる作品を一堂に会すことで、プラチナプリントの多面的な魅力を味わっていただける企画になっています。

さらに本展では、企業ブランドのプロダクツや活動をプリントしたサンプルも展示するなど、写真ファンのみならず、プラチナプリントの企業活用事例もご紹介します。

こんなにも美しいプリントを目の前にする機会はなかなかないので、是非みなさん、会場に足を運んでみてください。

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出展作家】
<プリント作品>

ハーバート・ポンティング、イモージン・カニンガム、エリオット・アーウィット、森山大道、安藤忠雄、サラ・ムーン、坂田栄一郎、ジョージ・タイス、マシュー・ピルスベリー、二川幸夫
<ブックフォリオ作品>
荒木経惟、山本昌男、杉本博司 他

【開催概要】
amanaプラチナプリント作品展「瞬間を、永遠に」
会期:2016年11月18日(金)~2017年1月14日(土) 11:00~19:00
休館日:日曜,祝日,12月17日(土)、12月28日(木)~1月4日(木)
会場:IMA CONCEPT STORE 内 IMA gallery
東京都港区 六本木5-17-1 AXIS ビル3F Tel:03-5572-7144 
URL:http://imaonline.jp/exhibition/amana-platinum-print.html
観覧料:無料
企画:IMA gallery  
主催:株式会社アマナ    
問い合わせ:アマナ アートフォトプロジェクト 担当 上坂真人 
press@imaconceptstore.jp

世界観を共有できる企業やブランドから記念すべき写真もお借りし、企業コーナーも作りました。
【 協力 】(50音順)
岩手県紫波郡矢巾町、オフィチーネ パネライ、セイコーウオッチ、デサント、バカラ パシフィック、フォルクスワーゲングループ ジャパン、ブルガリ ジャパン、北海道上川郡東川町、リシュモンジャパン モンブラン 等 
 
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プラチナプリントの魅力については、プラチナプリントサービスを提供しているアマナグループ amana salto(アマナサルト)のテクニカルディレクター久保元幸が語る、「プラチナプリントの魅力と制作風景」(動画)も参考にしてみてください。

プロフィール

上坂 真人

株式会社アマナ
執行役員

早稲田大学を卒業後、朝日新聞社、日経マグロウヒル社(現:日経BP社)を経て1990年にマガジンハウス入社。『BRUTUS』『Casa BRUTUS』『GINZA』のアドバタイジングディレクター。
2002年に日経コンデナスト(現:コンデナスト・ジャパン)入社。『VOGUE JAPAN』『GQ JAPAN』、「VOGUE.com」を担当し、2006年にアシェット婦人画報社(現ハースト婦人画報社)入社。2011年より株式会社アマナに入社。「living with photography」をスローガンに、アートを愛する文化的富裕層とアートリテラシーの高い企業を結びつける『IMA』プロジェクトを手掛ける。IMA online

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