THINK2016.3.7

議事録は"グラフィック"で行うと効果的!会議をスムーズにする「グラフィックレコーディング」とは?

大人数のため、意見がひとつにまとまらない……議題が多岐にわたっていて、会議が長引くばかり……いろんな意見が出て、方向性が変わってしまい制御不能……
 
そんな会議ばかりで、日々頭を抱えている方へ。一筋縄ではいかない会議の問題をビジュアルで解決する、グラフィックレコーディングを知っていますか? だれもがカンタンに会議を効率化することができる、この画期的な手法について、グラフィックレコーディングに詳しいヤフーの清水淳子さんにお話を伺いました。

 


議論をリアルタイムに描く

清水 「グラフィックレコーディングとは、さまざなま議論を”見える化”して整理するための手法です。会議の際に、場の議論をリアルタイムにグラフィックで描いて、参加者に議論の流れを共有します。それにより、意見の違いなどが素早く発見でき、スムーズに解決できるようになります。欧米などではメジャーな手法で、グラフィックレコーディングを軸としたコンサルティング会社もあるそうです。かなり大げさな感じがしますが、コツさえ掴めば、実は個人の考え事やちょっとした会議などで、だれでも簡単に使える手法なんです」


絵を描くのが苦手でも大丈夫

清水 「グラフィックレコーダーに必要な能力は一体なんだと思いますか? 絵が描けないとダメというイメージが先行しがちですが、実はさほど重要ではありません。一番重要なのは、人の話を聞き分け、議論の流れを把握できる能力です。絵の上手い下手よりも、論理的思考が得意な人の方が上達が早いように思います。手の込んだ絵は必要なく、○や△を組み合わせたり、書いた文字を囲んだり、授業でノートをとるのとさほど変わらない技術でチャレンジすることが可能です。もちろん緊迫した会議の場で、リアルタイムで議論の可視化を行うには、一定の修行が必要ですが、まずは自分のノートの中で、グラフィックレコーディングを試してみるのはオススメです」


複雑な会議の軌道修正もスムーズに

清水 「例えば、会議や打ち合わせがスムーズにいかない場面で、描いたものを全員で見ながら、『今、こういうのが課題なんですかね?』みたいな感じで、その場で共有して検証する。従来の議事録のように書いたものを後からアーカイブしたり共有したりするのではなく、問題点をビジュアル化しその場の全員で確認することで、そのズレに気づくことができるのが最大のメリットです。それに、目上の方やクライアントとの会議などで、軌道修正が必要な場面でも効果を発揮します。ビジュアルとして示すことでズレが認識しやすくなり、言葉で言うと角が立ってしまう恐れがある問題も、スムーズに相手に伝えることができます」


ビジュアルがいちばん強い“言語”になる

清水 「会議の大小や内容は、基本的に問いません。それこそ、いろいろな人が集まって今までにない新しいことを始めるような、ある意味、カオスな状況でも、グラフィックレコーディングはしっかり効果を発揮します。会議は、時間内に結論を出してこそ、意味があるもの。それぞれ異なる方向に向いた意識をひとつの軌道に乗せるためには、文字ベースの資料やメモでは、なかなか難しい。そんな時こそ、グラフィックレコーディングの出番です。限られた時間の中でスマートに問題点を解決したい時、ビジュアルがいちばん強い“言語”になりますか
 

 


会議には、ブレーンストーミングなどの話題が広がりやすいものから、進捗確認のためのシンプルなものまでさまざまな形があります。グラフィックレコーディングを取り入れれば、業務の効率化だけでなく、会議をより発展的な議論へと導く効果が期待できそうですね。まずは、明日の会議で自分のノートに書き起こしてみるところから始めてみてはいかがでしょうか。

(TEXT:VISUAL SHIFT編集部)

プロフィール

清水淳子

Tokyo Graphic Recorder / Yahoo! JAPAN UXデザイナー

データ&サイエンスソリューション統括本部で、UXデザインに従事する傍ら、Tokyo Graphic Recorderとして、議論の現場に出向き、グラフィックレコーディングを実践しながら、​議論の可視化の効果に関しての研究を行う。現在、グラフィックレコーディングに関する著書を執筆中。

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