STUDY2016.10.20

こんな時、レタッチをすれば料理写真はもっともっとおいしくなる動きのあるシズル写真には必須、レタッチが効果的な3つのケース

大手 仁志

株式会社ヒュー
代表取締役 シズルディレクター/フォトグラファー

▲ hue シズル撮影シーン

関連記事『「おいしい写真」に仕上げるレタッチという“魔法”』でご紹介した料理写真でのレタッチ(画像修正)ですが、今回はさらに具体的にどんな場合に効果的かを3つのケースで見てみましょう。

料理や食材の撮影を予定している時に、事前にレタッチが必要かどうかを判断する参考になるのではないかと思います。

 

レタッチが効果的な3つのケース

CASE1:時間が経つと変化する食材や料理の場合

料理は、基本的に出来立てがいちばんおいしい瞬間ですが、撮影でその一瞬を逃すことなく捉えるのは至難の業。どうしてもセッティングに手間取ってしまったり、料理の状態がすぐに変化してしまったりするものです。

例えば、チョコレートやアイスクリームなどは、時間が経つと溶けてしまいます。温かいラーメンなども、時間経過で冷めて見た目もどんどん変わってしまいます。そこで、レタッチの出番。レタッチを施しておいしい瞬間を捉えた理想的なイメージに近づけていきます

 

レタッチでは、料理のパーツごとにベストなおいしい瞬間をそれぞれ合成することもできます。アイスクリームなどでは、少しだけ溶けた柔らかそうな部分とまだ溶けていない硬そうな部分をレタッチで作ることで、より濃厚なイメージに仕上げるというテクニックもあります。
(関連記事『「おいしい写真」に仕上げるレタッチという“魔法”』では、美味しそうなフルーツポンチの写真を合成しました。)

CASE2:動きのあるシーンを捉えた料理写真の場合 

ふわふわココアパウダーが舞うスイーツや、水しぶきが飛び散る飲料の写真など、料理写真では、どうしても1回の撮影だけで思い通りの状態を作り出し捉えることができない場合がよくあります。

そんな時に理想的な動きを演出してくれるのも、レタッチです。動きに合わせて複数枚の写真を撮影し、部分ごとにベストなイメージを選び出して合成。結果的に魅力的な動きがあって、全体的においしさを感じる理想の1枚を仕上げることができます。

 

CASE3:食材や料理をより美しく自然に見せたい場合

例えば、飲料製品を撮影する場合、アルミ素材の缶などには写り込みに注意する必要があります。撮影時にまわりに写り込んでしまうものがないか配慮するのはもちろんですが、被写体を正面から撮影する時などは、どうしてもカメラのレンズ自体が写り込んでしまう場合があります。そんな時には、レタッチで写り込みを消し去ることで、よりきれいな写真に仕上げることができます。

また、食材によってはどうしても変色していたりキズがあったりするものがあります。そうした場合にもレタッチが有効です。例えばバナナなども、広告写真ではどれも鮮やかな黄色できれいなものばかりですよね。

 

同じ果物でもリンゴの場合には、葉っぱ付きの写真を求められることがあります。でも、実際にはそうしたリンゴを入手することは難しいため、リンゴとリンゴの葉をそれぞれ用意し、ピンで留めたりして撮影しています。そのピンを画像から消して色味などを調整し、2つの素材を1つのリンゴとして自然に見せるのもレタッチならではのテクニックです。

 

レタッチが有効なケースを見ていくことで、料理写真にはレタッチが欠かせないものであることを実感していただけたのではないでしょうか。

ちょっとした違和感があるだけで、おいしさを失ってしまうのが料理の写真です。それだけにレタッチにも相当なテクニックと経験が求められます。ぜひ最良のスタッフィングで、理想の「おいしい写真」を仕上げてください。

プロフィール

大手 仁志

株式会社ヒュー
代表取締役 シズルディレクター/フォトグラファー

1985年株式会社アーバンパブリシティ(現・株式会社アマナ)に入社。その後30年間にわたり「食」に関する広告写真の撮影、ビジュアル制作に携わる。食材や料理がもつ生命力を切り取り表現することが食のフォトグラファーの使命と考え、数多くの広告賞を受賞。
■おいしい写真を制作する「hue」:http://hue-hue.com/
■おいしいビジュアルを追及する「SIZZLE BLOG」:http://hue-hue.com/media/

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