STUDY2016.10.26

天気に恵まれないドローン撮影、雨・風・砂はどこまでOK?各天候の注意点を知ると、対応が見えてくる

横濱 和彦

株式会社アマナフォトグラフィー
TSC マネージャー

 

ドローンの撮影で一番気になるのが天候ではないでしょうか? 突風によってコントロールが効かなくなることもありますし、万が一墜落すれば関係者だけでなく住民や通行人を巻き込む事故になることも‥ やはりドローン撮影はできるだけ天候の良い日に行いたいものです。

ただ、すべての撮影が無風快晴に恵まれるわけではありませんよね。遠方の撮影などでは再撮影が難しいケースもあるでしょう。そんな時は、どこまでOKなのか、どんな点に注意する必要があるのか、操縦者だけでなく、関係者全員で正しく判断できるようにしておくのが大切です。

「雨」、「風」、「砂」それぞれについて、ドローンに与える影響と撮影時の注意点をご紹介します。

 

 雨天は、原則NG

まず、雨は原則NGです。メーカーの改良が進んでいるものの、ドローンには外気と接する部分が多くあります。フライトコントローラー、ジャイロセンサー、気圧センサーなどは機能上密閉することができません。本体にも熱を逃がすための隙間・穴が多く、浸水するリスクが高いんです。

風にそよぐ程度の霧雨なら飛ばすこともできますが、その場合も、モーターはある程度耐水性があるものの、姿勢を制御するジャイロセンサーに水気は大敵です。また、当然レンズにも水滴がつきます。ドローン撮影はほとんど動画なので分けて撮るのも難しく、各々の対策を考える必要があります。

浸水して撮影が続けられなくなったり、機体が破損したりすれば責任問題にもなるので、やはりできるだけ雨天のドローン撮影は避けてください。
 

 風は、注意点を理解して

一般的にドローン撮影は風速5m程度までと言われていますが、風については雨ほどシビアに考える必要はないでしょう。あくまでケースバイケースです。

小型の機体の場合、軽い分だけ風の影響を受けやすく、プロペラが非力なため制御するのが難しくなります。小型ドローンを使った過去の撮影では、操縦者がスティックを倒し切っても向かい風でドローンが戻らず、空中で静止してしまうようなケースもありました。

逆に大型の機体ほど風の影響は受けにくくなります。離着陸時に風にあおられると危険なので、その点の注意は必要ですが、信頼できる経験・テクニックを持った操縦者が「飛ばせる」と判断したのなら、任せてみるのもいいでしょう。

 砂は、離着陸時がポイント

ドローン撮影では、砂の心配をする人も多くいらっしゃいます。浜辺や砂丘など、砂場でのロケでは特に気になりますよね。たしかにモーターに砂が入るとトラブルや故障の原因になりますが、飛行中はローターの回転によって砂が拡散されるので、機体にそれほど影響はありません。

注意が必要なのは離着陸の時です。着陸してローターが止まったとたん、ローターの回転によって吹き上げられていた砂が降りかかってくることがあります。そうした場合はあらかじめ地面にシートを敷いたり、離着陸の場所を変えたりするのも1つの方法です。

また、シネカメラの多くは、音が入るのを避けるため撮影中はファンが止まっていますが、撮影をストップしたとたん換気のためにファンが回り出し、砂を巻き込むことがあります。周囲が砂の場所、風がある場合などは、必要な撮影が終了しても、すぐにREC(撮影)を止めない方がいいでしょう。
 

天候によるドローン撮影まとめ

● 雨は原則NG
● 風は機体のサイズを含めて状況判断
● 砂は離着陸時に注意


この3つを押さえておけば、万全の条件でなくても比較的安全かつスムーズにドローン撮影を行えるはずです。

 

ドローン撮影の気象条件は、「風があるからNG」というように単純に判断するのではなく、機体の大きさや、まわりの環境なども含めて考えるのが大切。もちろん状況を正確に判断できる、信頼できる操縦者も欠かせません。限られたスケジュールのなかで撮影をスムーズに済ませるためにも、今回の内容を参考にしてみてください。

プロフィール

横濱 和彦

株式会社アマナフォトグラフィー
TSC マネージャー

ドローンによる空撮をはじめ、特殊機材を用いた撮影を専門とする新進気鋭の撮影部隊「TSC」を率いる。airvisionでは大型のドローンを主力とし、高性能な撮影機材を用いた広告撮影や、ドラマのムービー撮影などを担当。国内のドローン撮影の草創期から独自に研究・ノウハウの蓄積を行ってきたことから、日本屈指のドローン撮影の先駆として注目を集めている。

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