社員に読まれるWeb社内報(社内Webメディア)のコンテンツはどうつくる?

Web社内報(社内Webメディア)をより多くの社員に読んでもらうために重要なのは、なんと言っても興味を引かれる内容であること。コンテンツの質を高めるためには、記事の切り口やビジュアル面などさまざまな工夫が必要です。
よく読まれるコンテンツとは?
Web社内報(社内Webメディア)は続けていくうちに、立ち上げ時の新鮮さが薄れて読者が離れてしまうことがあります。継続して読まれるために必要なのは、コンテンツの質を上げていくことです。では、実際にどのようにして質を高めていけばよいのでしょう。
ここ数年、複数の企業のWeb社内報(社内Webメディア)の運用をサポートするなかで見えてきたのは、どの企業でも社員にフォーカスしたコンテンツの人気が高いということ。新卒入社やキャリア入社の社員紹介、社員がおすすめするランチスポットの紹介、おしゃれな人のファッションチェックといった、普段とは違う社員の一面が見られる企画は人気です。また、経営層のメッセージも堅苦しくない形でコンテンツ化することで、社員の目に留まりやすくなります。
また、Web社内報(社内Webメディア)は社員を知るだけでなく、一人ひとりが持つ知識やスキル、業界ならではの情報などのナレッジを共有し、蓄積するツールとしても活用できます。どの企業でも課題として挙げられるのが、スキルや経験が属人的になってしまい、広く社内に共有できないということ。その解決の糸口がWeb社内報(社内Webメディア)にあります。
たとえば、新商品誕生の背景や、マーケティング担当者と開発担当者による裏話など、同じ社内にいてもなかなか知りえないことをコンテンツ化。そのコンテンツを見た営業担当が商品をお客様へ説明するときに、Web社内報(社内Webメディア)で得た情報を織り交ぜることもできるでしょう。接点のない社員に直接話を聞くのはハードルを感じてしまいますが、コンテンツとして共有できれば、どの社員も気軽に情報を得ることができるのです。
適切なタイトルとコンテンツのボリューム感とは?
ほかにも工夫したいのが、コンテンツのタイトルのつけ方です。社員が出演するコンテンツであれば、タイトルにその社員の名前と部署を入れたり、定期連載企画であれば、タイトルに【◯曜連載】と掲載曜日を記載することで、固定読者の獲得にもつながります。
また、もう一つ意識したいのが記事のボリュームです。社員の中には記事をじっくり読める人もいれば、仕事に追われて読む時間がなかなか取れない人も。さまざまな立場の社員がいることを想定し、誰もが読みやすいボリュームにコントロールします。また、何を伝えたいコンテンツなのかを明確にしておくことの大切。一番伝えたいメッセージを冒頭に入れて簡潔に伝えたり、文章の最後で再度伝えるなど、どのような構成であればより伝わるかを考えてつくりましょう。
コンテンツ制作におけるビジュアルの大切さ
そして最後にお伝えしたいのが、ビジュアルの重要性です。コンテンツのサムネイルによってクリック率が変わるので、どのようなビジュアルであれば反応がいいかを複数試してみる必要があります。引きのある写真を使ったり、写真とテキストのレイアウトバランスを考えたり、イラストや動画を使ってみたり。一辺倒にならない工夫が必要です。
こうした質の高いコンテンツをつくり続けるには、さまざまなスキルが必要になります。社外に編集やクリエイティブを委託できるパートナーをつくるのも一つの手段ですが、Web社内報(社内Webメディア)は広報担当などの社員のみで運用している企業も多くあります。企業のことを一番知っているのは社員。社員の手が入ることで、多くの社員に響くコンテンツがつくることもできるでしょう。
すべてを外注しなくても、Web社内報(社内Webメディア)立ち上げ時などに専門家を招き、情報のリサーチ方法や企画・取材・文章の構成、写真の撮り方、サムネイル画像のデザインなど、編集とクリエイティブについて学べるワークショップを開催することも一つの手です。そこで得たスキルはWeb社内報(社内Webメディア)以外にも活かすこともでき、会社にとってもメリットがあります。
インナーコミュニケーションの目的は、社員一人ひとりの会社への帰属意識を高め、よりよい形で事業の創出や継続をしていくことにあります。そのためにも、Web社内報(社内Webメディア)のコンテンツの質を高め、社員同士のコミュニケーションの活性化を図ったり、ナレッジを共有したりし続けることが大切なのです。
撮影:Ma Noch Dech Hlx Him(EyeEm/amanaimages)
※本稿は2020年3月掲載の以下の記事をリライトしたものです。
飽きられずに社内Webメディアを読んでもらうコツ