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  • Web動画広告を配信するのに最適なプラットフォームはどこ?
Web動画広告の基礎知識とリアル | vol.03 2019.12.24

Web動画広告を配信するのに最適なプラットフォームはどこ?

赤井健二郎
株式会社アマナ
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動画のネット視聴が身近になった今、Web動画広告の配信数は加速度的に増えています。一方、YouTubeやInstagramなど掲載できる媒体も増えたため、どこに出稿すべきか悩ましいところ。今回は今、選ぶべきプラットフォームについてご紹介します。

話し手は、Web動画広告制作の第一線で活躍する株式会社6秒企画の中野達也さん、磯野伶央さん、アマナの赤井健二郎です。

まずはプラットフォームごとのカルチャーを知ろう!

<PROFILE>中野 達也|なかの たつや(イラス右上)、磯野 伶央|いその れお(イラスト右下) 株式会社6秒企画 プランナー。株式会社6秒企画は、短尺に特化したWeb動画広告の企画・制作を行う会社。株式会社サイバーエージェントの子会社で、広告効果を最大化する6秒動画広告を得意とする。 赤井 健二郎|あかい けんじろう(イラスト左)株式会社アマナ プロデューサー。Web動画/グラフィック広告からLP制作まで幅広い制作物をプロデュース。最近のメインはWeb動画広告。サイバーエージェントの「6秒企画」と組んだ広告案件を多く担当している。

赤井健二郎(以下、赤井。敬称略):今回は、作ったWeb動画広告をどこで配信するか、について考えたいと思います。ここ1〜2年でスマホでも動画を快適に見られるようになったせいか、Web動画広告を配信する場所のことを“プラットフォーム”と言ったりもしますが……。増えていますよね、いかがでしょうか?

中野達也(以下、中野。敬称略):確かに、増えている感じはありますね。プラットフォームは、大きく2つに分けられると思います。YouTubeやTVer、AbemaTVといった“動画コンテンツサイト系”と、FacebookやInstagram、Twitterなどの“SNS系”です。

磯野伶央(以下、磯野。敬称略):そうですね。この2つの違いをひと言でいうと、ユーザーの視聴態度が違いますね。

中野: たとえば、YouTubeなどの動画コンテンツサイトのユーザーは、基本的に“動画”を見にきているので、動画広告に対して抵抗感が少ないんです。

赤井: 確かにそうですね。ユーザーが見たいお目当ての動画の前に、6秒のWeb動画広告が流れても、見てもらえる可能性は高いということですね。

中野: そうなんです。さらにユーザーが見る動画は、テレビ番組だったり、ミュージックビデオだったり、YouTubeならYouTuberだったりと雑多。見たい動画以外の動画にも興味を持ちやすく、サイト内をクロールすることが多いと推測できます。なんとなくマス化してきているのかもしれませんね。

磯野: それに比べてSNSは、友達やインフルエンサーなど、ユーザー自身の“お気に入りの誰か”をフォローしています。小さくても、熱狂的なファンの集合体に近いので、“お気に入りの誰か”が言うことは受け入れられるけど、自分の“お気に入り”でなければ、人気のインフルエンサーだとしても、なかなか興味を持ってもらえないというのがSNS系の特徴かもしれません。視聴態度が違うだけで、こんなにもユーザーのカルチャーが違ってくるんです。

中野: このカルチャーの違いを理解することが、Web動画広告を作る際、とても重要になってきます。

YouTubeとInstagramはやっぱりハズせない!

赤井: では、本題の“Web動画広告を出すべきプラットフォーム”という点ですが、ここはハズせないというのはありますか?

中野: ありますね。今どうしてもハズせないのは、YouTubeとInstagramです。

磯野: 同感です。月間視聴者数が世界で15億人を超えるというユーザーの多さを考えるとYouTubeは必須です。それに、Web動画広告はZ世代などネットネイティブと呼ばれる若い人をターゲットにすることが多いので、彼らがよく利用しているInstagramは選択肢に入ってきます。

中野: Instagramは、インフルエンサーをフォローしている人が平均1~2万人程度います。YouTubeに比べたら各段に人数は少ないですが、Web動画広告の表現や狙いがInstagramのカルチャーに合えば、伝えたいメッセージはユーザーの心に深く届きます。実はこれもデータとして出てるんです。

磯野: そうなんです。若い女性に人気がある、とあるファッションブランドで、Instagram用に2つのWeb動画広告を作ったんです。1つは、そのファッションブランドがTVCMで起用しているモデルが出てくるWeb動画広告。もう1つは、Instagramのインフルエンサーを起用したもの。どちらの方がユーザーに受け入れられたと思いますか?
この2パターンの動画を同じ条件でInstagramで配信をした結果は、圧倒的に後者のインフルエンサーを起用したWeb動画広告の視聴率が高かったんです。

中野: Instagramのユーザーは、趣味や好きなブランドが自分と似ているインフルエンサーをフォローしていて、インフルエンサーを信じてモノを買う傾向があります。そういうカルチャーを持つInstagramだから、インフルエンサーを起用したWeb動画広告に軍配が上がったと推測できます。

Web動画広告はプラットフォームごとに企画しよう!

赤井: 視聴態度の違いは、自分の行動に当てはめると、なるほどなと思います。これだけ違いがあるなら、Web動画広告の作り方もプラットフォームごとに変えないといけないですね。

磯野: その通りなんです。Web動画広告は、プラットフォームごとに企画するのは基本といえます。

中野: プラットフォームごとにカルチャーが違うので、それぞれに合わせて作るのが理想です。とはいえ、InstagramとTwitterは同じSNS系なのですが、この2つも実は、興味を持たれる動画のテイストがなんとなく違うんですよ。たとえば、女性ユーザーが多いInstagramはおしゃれな感じが多かったり、Twitterは素人っぽい感じが好まれたり……。

赤井: なるほど。Twitterではプロが素人っぽく作ったWeb動画広告が受け入れられるということなんですね。面白いですね。

中野: いい例があります。ある自動車メーカーのTwitterのWeb動画広告なんですが、子どもが父親を隠し撮りしているという演出なんです。実際、素人が撮ったような動画でした。

磯野: そうそう。あの動画は内容もよかったですよね。隠し撮りされている父親がソファーで口を開けて寝ていて、そこに、“自分たちの車だったら、長時間の運転も疲れさせない”といったメッセージが出てくる。そこで、「あぁ、車の広告かぁ」と分かるのですが、運転で疲れた父親の様子に“あるある”という共感もあり、Twitterらしくてユーザーの印象にも残った動画広告だと思います。

中野: 僕もあのWeb動画広告、印象に残ってるなぁ。
それとメディアごとに企画するべきなのは、それぞれ広告のフォーマットが違うという理由もあります。

磯野: そうですね。YouTubeは「インストリーム広告」、InstagramなどのSNS系は「インフィード広告」といわれています。簡単に言うと、動画コンテンツが流れる画面に配信されるのがインストリーム広告。SNSのタイムライン上に流れてくるのがインフィード広告です。

インストリーム広告は、バンパー広告を除いて、5秒経つとユーザーが動画広告を途中でスキップできるようなります。なので、スキップされる前にいかにメッセージを伝えるかが大事。一方、インフィード広告は、関心がないとその瞬間スワイプされてしまいます。スワイプするかどうかの判断は1.7秒といわれているので、1.7秒で惹きつけるWeb動画広告にしなければならない。

赤井: 動画だと音も重要ですよね。動画コンテンツサイトだったらユーザーは動画を見る前提で来ているので、音が出るWeb動画広告を作るけれど、Instagramユーザーは音は聞かないので、音がなくても伝わる作り方をしなくてはならない。

磯野: そうですね。現場では音の代わりに、いかに文字を効果的に使って伝えるかという工夫をしています。

赤井: 本当にそうですよね。いつも頭を悩ませながら工夫してます(笑)。たとえば、動画制作では、“モデルの顔に字幕を重ねない”といった暗黙のルールがあったりします。ルールを理解した上で、今までの常識を見直しながら作り、配信するメディアも日々変化しているので、それに合わせて作っていかなくてはいけないのだと思います。

まとめ

今選ぶべきメディアは、YouTubeとInstagramということが分かりました。しかし、どんどん変化するWeb動画広告の状況をみると、配信するプラットフォームが変われば、それぞれのカルチャーも変わるので、作り方も変えていくことを意識する必要があるようです。少し大変に感じるかもしれませんんが、これができたら広告効果を最大化する大きなチャンスになるかもしれません。

テキスト/安部朱美(bake30) イラスト/Shapre
写真/(c)Alexey Dulin / EyeEm/amanaimages
デザイン・作図/下出 聖子(amana design studio)

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