Web動画広告のクリエイティブ手法と予算

Web動画広告の制作方法は、お金をかけて一から作るものから、お金をかけず短期間で作るものまでさまざまあります。そのため、目的に合ったクリエイティブの手法を知っておくと発注もしやすくなります。今回はWeb動画広告のクリエイティブ手法と予算について、株式会社アマナでWeb動画広告をプロデュースする土井俊介が解説します。
Web動画広告を発注する際の心得
Web動画広告を制作する際、制作側にまず伝えるべきなのは、誰に何を伝えるかという“目的”に加えて、制作費にかけられる“予算”と“期間(納期)”です。
制作側は、予算、納期を踏まえ、どのような手法を使えば企業側の伝えたいことを効果的に伝えられるかを考え、予算に見合ったものを提案していきます。 そのため、早い段階で、予算や納期の話をしておくことは大切です。
とにかくいいものを作りたいからと、予算を伝えずとりあえず企画を出してもらうと、お金がかかりすぎて実現できないということが起こることも……。
せっかくの企画が無駄にならないためにも、制作側と細かな部分まで共有して、予算と期限の範囲に合わせて作るほうが、ユーザーに届くWeb動画になるはずです。
Web動画のクリエイティブ手法例を紹介
Web動画広告にはさまざまな手法があります。今回はその中でも代表的な4種類をピックアップ。それぞれの手法についてや、制作にかかる期間と金額の目安を紹介します。
※金額は、あくまで目安です。Web動画広告の尺やクオリティ、制作日数によって異なります。
【プランニング】
企業のニーズに合わせてリサーチをし、企画を立て、撮影・編集まで行います。制作に関わる人件費や出演料などにお金がかかるため予算は若干高め。ただ、モデルなどを起用して、届けたいユーザーのライフスタイルを演出しながら、商品やサービスを使用しているシーンを盛り込んだイメージ訴求が可能です。
◉予算と期間/予算の目安は、500万円〜。期間の目安は2〜3.5ヶ月。
【アニメーション】
イラストを用いることで、複雑なことや難しいことを優しく伝えられます。特に、ソフトウェアや金融系の会社などで、サービスや契約内容をわかりやすく伝えたい時によく使われます。最近ではアニメーションのWeb動画を低価格で制作するところもありますが、クリエイティブの質に差が出やすいので、イラストのテイストや構成などがイメージとあっているかなど見極める必要があります。
◉予算と期間/予算の目安は、250万円〜。期間の目安は2〜2.5ヶ月。
【3DCG】
3DCGは、パソコン上で、モノやコトを立体的にリアルな質感とライティングで再現できます。そのため、精密機器や自動車の内部といった普段見えないものの性能を伝えたい時や、今まだこの世の中にないもの、未来を表現したい場合におすすめです。ただ、CGは、制作に時間がかかるので、余裕を見て発注をした方がいいでしょう。
◉予算と期間/予算の目安は、800万円〜。期間の目安は、3〜3.5ヶ月
【ストック】
商用に使用できる写真や動画素材を繋げて動画を制作します。撮影が入らないので、制作予算があまりなかったり、制作期間が短い時、いろいろなシーンを見せたい時におすすめ。ただ、自社の商品やサービスを直接的に絡めることはできないので、ストック動画や画像を繋ぎ合わせて、ひとつの世界観をどのように作り上げられるかがポイントになります。
◉予算と期間/予算の目安は、150万円〜。期間の目安は、1.5〜2ヶ月。
まとめ
Web動画広告は、目的に合わせてさまざまな手法があります。予算や期間なども手法によって変わってくるので、Web動画を通して、誰に何を伝えたいのかを明確にし、制作側に相談するというのが大切です。
インタビュー/園田奈々
写真/(c)Chin Leong Teoh / EyeEm/amanaimages
デザイン・作図/下出 聖子(amana design studio)